にゃとり

わりとありきたりですが、曹操と関羽の関係は特別だったと思います。
演義だけでなく正史でも交流があったとのことですが、関羽は曹操からの勧誘をずっと断り続けました。

劉備が曹操を裏切り徐州を奪った際に、関羽は一時的に曹操の捕虜となります。
しかし曹操は関羽を偏将軍として重用し、礼儀を尽くします。
関羽もその恩義に報いるべく、袁紹との戦いで顔良を打ち取ります。

劉備に対する忠義を貫く関羽に惚れ込みながらも、曹操は関羽と劉備を引き離すことはできないと考え、
劉備の生存を知った関羽が自らのもとを去る際に引き留めることはしませんでした。

(その後、赤壁で大敗した曹操を関羽が見逃したという話もありますね。)


樊城での戦いで関羽に脅威を感じた曹操は孫権と手を組み、関羽の背後から攻めるよう画策します。
関羽が孫権軍に捕まり、捕虜となって斬首された後、関羽の首は曹操のもとへ送られました。

手に入らないのなら、いっそのこと……
曹操はもしかしたら、関羽に対する愛情と憎悪がふくらみ、歪んだ形で決着をつけることしか出来なかったのかも知れません。
乱世のなかでお互いに認め合い、決して同じ道を歩むことなかった二人ですが、二人の間にどんな感情があったのか想像すると楽しいです。





S１９
にゃとり